『30代、40代のビジネススキル(増補改訂版)』12月に出版へ

『30代、40代のビジネススキル』と『プラン&レビュー、週報で成長する』の2冊をAmazonで販売していますが、こちらは、もともと1つの小冊子でした。

ビジネススキルの基礎となる考え方をまとめた内容ですが、2冊に分かれて出版されているため、いつも手元に置き、参照していただきやすいように、今回『30代40代のビジネススキル・増補改訂版』として1冊にまとめて12月に出版します。1つにまとめるにあたって内容もアップデートしました。例えば、シェアポイントを使ったデータ整理の方法や、表現が曖昧だった部分には修正を加えました。

他に修正箇所がないか探すために、数回読み返しましたが、内容としてはまさに私のOS (オペレーティングシステム)になっていて、すべてこの本の考え方に基づいて今の自分が仕事をしているということを再認識しました。

【12月Amazonにて発売予定】

今はITコンサルタントをしていますが、ITの最新の技術やプログラミングを知っていたとしても、こうした基本的なビジネススキルがおろそかにされていては、せっかくの能力が全く発揮できないことになります。

つまり、うまく相手に伝わらないということです。仕事は一人ではできません。たとえ個人事業主として一人で働いている場合でも、必ずクライアントが存在します。クライアントから信頼を得るためには、分かりやすい報告書の作成や会議の準備・進行、業務改善の基本的な考え方は、必ず身に付けておく必要があります。

会社を立ち上げてもうすぐ3年になりますが、様々なクライアントのもとを訪れる中で、こうした基本的なビジネススキルが不足しているために、せっかくの有能な人材が評価されない場面を多く目にしてきました。

相対的には、日本人は真面目であり、きっちりと言われたことをその通りに最後までやる社員が多いと思います。これは、異文化研究の視点からすると、そもそも定住を基本とする農耕民族であり、一つの組織に長く所属し、その中で調和を取ろうとする「和」の考えが根底にあります。そのため、現代においても、集団主義や年功序列が根付いているのです。

こうした日本の会社員は、私が知る限り海外で経験した社員たちよりも、指示されたことに対して、使命感を持って最後までやってくれます。にもかかわらず、正しいやり方でやっていないがために、そして、正しいやり方を先輩や上司が教えられないために、一つの仕事に多大な時間を要してしまいます。

つまり、私から見れば、生真面目で要領が良くないように映ります。結果として、上司への報告が適切でないためうまく伝わらず、長時間労働につながってしまうのです。

報告をすること、プレゼンテーションをすること、業務改善をすること、会議を開くこと、整理整頓をすること、すべてやり方があります。効率的なやり方があるのです。根底には、QCストーリー、PDCA、PREPやSDSというプレゼンテーション方法、俯瞰的逆算方法などです。

それを先輩社員が職場で後輩に教えることはほとんどなく、むしろ、教えたくても教えられないのが現実だと感じます。集合研修よりも職場で、その時その時に先輩や上司がアドバイスすることが最も効果があるのです。

つまり、教えてもらいたいときに、教えてもらいたい内容を、教えてもらいたい人からアドバイスをもらうと、本人にはしっかりと受け止めてもらえるからです。こうしたスキルは社会人として20年、30年と使用できて、若いうちに身に付けておくと、年数が経つに連れて、スキルを身に付けていない同僚と差がつくわけです。


ただ、私も進化しています。自身の経験と基本的な考え方をまとめた本ですが、新しいツールや考え方も次々と登場しています。また、自分自身でも改善と実行を繰り返し、うまくいっていることもあります。

例えば、ウィークリーレポートについては、今はデイリーアクティビティーレポートを使って、さらに進化した形でレポートを効率的に活用しています。また、パワーポイントの使い方もリモート会議が多くなった現代では以前とは異なっています。こちらについては別な本として出版したいと考えています。

これからも、仕事を続けながら、新幹線での移動時間や早朝の少しの時間で、執筆の時間を持ち、自分の考えを発信し、少しでも皆さんのお役に立てるようにしたいと考えています。