前回のブログで時間を浪費しているのは、「考えている時」だと述べました。つまり考えてる間は、目の前の仕事は何も進まないのです。自分の頭の中で考えがぐるぐる回っているだけで、手は全く動いていません。
考える時間をいかに短くするか、そのために、前回、申し上げたのは自分の過去の経験や知識をしっかりとレビューし整理して、アーカイブ化しておくことです。つまり、いつでも取り出せるようにしていくことです。そうすることで、どのように仕事を進めるかがすぐにわかるので、仕事の進め方を考える時間が短くなります。

もう一つ時間をとられて、仕事が進まなくなる原因があります。それは、切替時間がかかることです。例えば、会議は始まる時間はきっちり決まっています。誰も遅刻しません。
しかし、問題は会議が終わった後です。会議が終わった後は、雑談が始まるのです。この雑談は、会議中に沈黙していた会議出席者が本音を言える機会なので、ある意味、重要な時間です。ただ、いたずらに長くならないことです。時間を浪費してしまいます。
これは日本のビジネス文化にも原因していて、日本の会議は、異文化研究者の間では、いわゆる「儀式」と言われています。つまり、始まりの時間には厳しく全員が集まり、すでに根回ししている議題が淡々と説明されて、会議は静かに終えます。
ですから、いったん会議が終わると、緊張感から解放されて、すっかりリラックスして、楽しい雑談が始まるのです。そして、次の仕事への切り替えがついつい遅くなるのです。

もう一つの例は、何らかの作業が終わった後、「あー終わった」と一息つくことです。一息ついている間に、他の物が目に入ってしまい、本来予定していなかったことをやってしまったりします。もちろん、短い休憩は効率を上げるのに役立つでしょう。しかし、終わったら、すぐに次の仕事に取り掛かることです。
そのためには、その日のタスクは必ず朝まで、できれば前日までにリスト化し、今日のどの時間で何をやるのかをスケジュールしておくことです。
私の場合、週の終わりに次週のスケジュールを確認し、前日の夜に、翌日の日報草案を作成しながらタスクリストを作成しています。会社に来て、「さあ、何しようかな」は最悪で、生産性がかなり良くない状態です。
1つの作業が終わったら、次の作業に、次の仕事に、ただちに切り替えることです。私はこれを「切替時間」と言っています。意識しないと、この時間が意外と長いのです。一度振り返ってみてください。1つの仕事が終わると、気がついたら20分、40分と、その日のタスクとは無関係のことに時間を使っていませんか。
そうではなく、1つが終わったら、何も考えずに次の仕事に直ちに取り掛かることです。そのためのタスクリストは朝までに作成し、今日のいつ、何をやるのかをスケジュールしておくことです。私の経験から言えば、「締め切り時間」を自ら作っておくとすぐに取り掛かれます。そうするとあっという間にその日の仕事が終わってしまいます。
一度、自分の「切替時間」を見直してみてください。
